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『バフィー 〜恋する十字架〜』『吸血キラー/聖少女バフィー』徹底解説:S4-08「良心の呵責」

バフィー恋する十字架とは?

今となっては『アベンジャーズ』や『ジャスティス・リーグ』などといったメジャー大作の監督というイメージが強いジョス・ウェドンの出世作であり、その後のクリエイターたちに大きな影響を与え続けた伝説的海外ドラマ『 バフィー~恋する十字架~ 』

VHSでは『ナイトフォール』として全3巻の編集版がリリースされ、金曜ロードショーで地上波放送された後、続編のリリースはされずCSのFOXチャンネルで放送されていた。

FOXがDVDをリリースする際に付けられたタイトルは『吸血キラー/聖少女バフィー』であったが、特に人気を博したシーズン3以降は日本ではリリースされなかった。

商品化やゲーム化もされており、日本でもXboxのソフトが英語版のままという異例のスタイルで発売されるなど、多くのファンを抱えていた。

シーズン7とスピンオフの『エンジェル』が制作され、最終回後アニメシリーズして存続するはずだったが、直前でキャンセルとなる。シーズン3から登場する新キャラクターのフェイスを主人公としてドラマ『フェイス』の企画もあったが、エリーザ・ドゥシュクが『トゥルー・コーリング』への出演を選択したことで、企画はボツになった。

その後も映画化企画や黒人女性を主人公としてリブートする企画なども浮上するものの、映像化は実現に至っていなかったが、コミックシリーズとしても現在も続いている。そんな『バフィー~恋する十字架~』がDisney+にSTARが融合したタイミングで配信開始!!

さすがオタククリエイターのジョス・ウェドンということもあって、かなりの量の小ネタが満載だったり、この頃は無名だったのに、今では映画スターになった俳優たちなどを紹介しながら、作品自体、エピソード自体の魅力も伝えていこう!という企画からスタートした新コーナー!

またネタを拾うために、ストーリーに沿った解説はしているが、観なくても済むようには書いていないため、細かい展開を省いている場合もあるのでご了承を!

1日1話ごと、17時に更新!!

シーズン4のメインキャスト

バフィー・アン・サマーズ役:サラ・ミシェル・ゲラー『スクリーム2』『スクービー・ドゥー

ウィロー・ローゼンバーグ役:アリソン・ハニガン『花嫁はエイリアン』『アメリカン・パイ』

ルパート・ジャイルズ役:アンソニー・スチュワート・ヘッド『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』『ゴーストライダー2』

ザンダー・ハリス役:ニコラス・ブレンドン 『サイコ・ビーチ・パーティ』『ニューヨーカーに変身する方法』

ダニエル・オズボーン(オズ)役:セス・グリーンプッシーキャッツ』『オースティン・パワーズ ゴールドメンバー

スパイク役:ジェームズ・マースターズ『ファイナル・デッド ダーク・ウォッチャー』『DRAGONBALL EVOLUTION』

アンヤ・ジェンキンズ(アニヤンカ)役:エマ・コールフィールド『黒の怨』『ワンダヴィジョン』

タラ・マックレイ役:アンバー・ベンソン『ナイトレイジ』『あのころ僕らは』

ライリー・フィン:マーク・ブルカス『ナイト&デイ』『ダークサイド』

ジョイス・サマーズ(バフィーの母):クリスティン・サザーランド『ミクロキッズ』

S4-08『良心の呵責』

シーズン4第8話「良心の呵責」は、先住民族から土地を奪ったアメリカ人の立場からの考え方の違いを描いたものとなっており、ドラマ『エンジェル』とのクロスオーバーの前編でもあるのだ。

バフィーはパトロール中、誰かの視線を感じていた。それはエンジェルであった。

人類学科のゲーハート教授(マーガレット・イーズリー)によって、文化センターが設立されることになり、起工式が行われ、ザンダーはその現場で働いている。起工式が終わり、現場を掘ろうとすると、地面が陥没してしまう。それによって発見されたのが、1812年の大地震でサニーデールの伝道所が地下に埋まっていたことが判明する。

ゲーハート教授のスピーチの際に、ウィローは先住民族を追い出したのに美化されているとして、感謝祭やコロンブスデーのように、清教徒と先住民族の間に起きたことが美談のようにされていることが許せないと思っている。これはウィローの母親も同じ意見だそうだ。

バフィーはジョイスが妹のアーリーンのところに行っているため不在で、実家に帰れないことから、自分たちで感謝祭を祝うことにするが、ウィローは納得しない。

一方、引き続きイニシアチブはスパイクを捜索している。スパイクは人間が襲えなくなったことで、すっかり落ち込んでおり、ハーモニーに助けを求めるが拒絶されてしまう。

ザンダーは陥没事故後、謎の病におかされてしまい、看病するアンヤ。

チュマシュ族の精霊フス(ゼン・トッド)が実体化し、ゲーハート教授を殺してしまう。その死体からは耳を切り取られていたことがわかる。

ゲーハート教授に何が起きたかを調査していたバフィーは、1800年代初期の先住民族・チュマシュ族の剣が奪われていることに気付く。

チュマシュ族はサニーデール付近に住んでいた先住民族という設定にされているが、実際のチュマシュ族はサンタバーバラを含むカリフォルニア中央海岸あたりに住んでいたとされている。

エンジェルはバフィーに危険がおよぶというヴィジョンを友人が見たことで、ジャイルズを訪ねてきていた。その際に”友人”という表現をされているが、そのヴィジョンを見たのが誰かわからない。

感謝祭の準備中、たまたま会ったライリーと話しているのを陰から見ているエンジェル。思わずウィローをつかまえ、ライリーが何者かを聞く。

バフィーたちは、次の標的がガブリエル神父だと気づき、教会を訪ねるが、すでに殺されてしまっていた。

フスと戦うことになるが、フスは悪霊ではないことから倒すことを躊躇してしまう。その隙に逃げられてしまった。

清教徒がアメリカにきたことで、チュマシュ族は住み家を追いやられ、家畜のように働かされ、ヨーロッパの病気が蔓延する伝道所に隔離されていたこと、罪をでっち上げられ、子どもや女性も処刑された。その復讐のために関係者の子孫や血筋に復讐していたのだ。

阻止するべきだとは思っていても、チュマシュ族がされてきたことを考えると複雑な心境になり、どうするべきか仲間内でも意見が分かれる。

スパイクはハーモニーに見捨てられたことで仕方なくバフィーたちに助けを求め、ジャイルズの家に現れる。イニシアチブの情報を教える条件に家に入れてもらうが、拘束された状態のまま。

文化センターの館長、神父の次は、起工式にいたゲレロ学長だと思ったザンダーたちは、バフィーとジャイルズ、そしてスパイクを家に置いて、警護に向かう。

しかし、フスの目的は最強の戦士を倒すことであり、つまりバフィーが次の標的であったのだ。

ザンダーたちがゲレロ学長を訪ねた際にエンジェルと遭遇する。その際に、エンジェルとアンヤは初対面という設定になっているが、実はシーズン3の第16話「ウィローのドッペルゲンガー」で一度会っている。

エンジェルの助言で、バフィーが危険だと気づいたザンダーたちは急いでジャイルズの家に向かう。

案の定、フスたちによってジャイルズの家は襲撃され、攻撃から身を護ることで必死のバフィーたち。

フスたちに攻撃は通用せず、無敵状態。フスたちが持っている自分たちの武器で攻撃すると倒せることに気付いたバフィーは熊に変身したフスを剣で刺したことで、他の精霊たちも消えたのだった。

フスを殺すことに躊躇していたウィローたちも、戦闘の中で思わず倒したい、殺したいと思っていることに気付く。ここでは時に理性よりも本能の暴力性が働く、つまり人間の根底から暴力性を取り去ることが難しいということを提示しているのだ。

戦いにはエンジェルも参加したが、フスを倒した後、バフィーには会わずにそっと姿を消した。バフィーは最後までエンジェルが来ていたことに気付かないままだったが、うっかりザンダーは口を滑らせてしまう……。

そして、バフィーはエンジェルを追ってロサンゼルスに向かう……というのが、エンジェルのシーズン1第8話「きっと忘れない」とのクロスオーバーとなっている。

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