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『妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-』痛いミュージカル・シーンに隠されたアリ・アスター要素とは?!

『妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-』痛いミュージカル・シーンに隠されたアリ・アスター要素とは?!

『妖怪シェアハウス』初の劇場版にして、シーズン2『妖怪シェアハウス-帰ってきたん怪-』のラストと直結する映画『妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-

2020年9月度のギャラクシー賞を受賞したことでも話題のシリーズ。ポップでどこか痛々しいビジュアルでありながら『妖怪シェアハウス』が描くのは、現代社会の様々な問題を人間と妖怪の視点から描いた画期的な作品であり、完全に社会風刺作なのだ。

ドラマ版でも触れてきてはいたものの、映画版では哲学的な部分にも大きく触れた内容となっている。それは人間の「欲」とは何か、必要なことなのか……ということ。

人間にとって、邪魔な要素だと判断したAIによる、ツルツル人間化計画が始動する。シーズン2のテーマ自体が「欲」がもたらす悪意や驕りだっただけに、その伏線が回収されていく。

「欲」を失った人間や妖怪たちはヒューマンユートピアという場所で、ヒッピーのような生活をするようになってしまう。そんな中で、盛り込まれるミュージカルシーンが実に痛々しい。

この痛々しさは狙いであって、監督いわくアリ・アスターの『ミッドサマー』をベースとしており、そこにYouTubeで話題となった「世界で一番ダサいPV」(I Want To Love You Tender)の要素を組み合わせているからなのだ。

社会派な部分と痛々しさが共存し、絶妙な化学変化を起こした『妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-』は6月17日から全国公開!!

■映画『妖怪シェアハウス-白馬の王子様じゃないん怪-』クレジット

出演:小芝風花 松本まりか 毎熊克哉 豊田裕大 池谷のぶえ 

佐津川愛美 長井短 井頭愛海 尾碕真花 小久保寿人 片桐仁 安井順平 

望月歩 池田成志 大倉孝二ほか

監督:豊島圭介 脚本:西荻弓絵 音楽:井筒昭雄 主題歌:ayaho「アミ feat. 和ぬか」

制作プロダクション:角川大映スタジオ 

配給:東映 

(C)2022 映画「妖怪シェアハウス」製作委員会

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