作品情報
妻の手術資金を工面するため、元軍人のウィル(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世)は血のつながらない兄のダニー(ジェイク・ギレンホール)に助けを求めるが、犯罪に手を染めるダニーが提案したのはLA史上最高額の銀行強盗<3,200万ドル=約36億円>だった!しかし、覚悟を決めて挑んだ強盗は計画通りにはいかず、警察に追われる事態に。窮地に陥った2人が逃走用に乗り込んだのはなんと救急車!しかもそこにはウィルに撃たれてしまった瀕死の警官が…。一緒に乗り合わせた救命士キャム(エイザ・ゴンザレス)も巻き込みLA中を猛スピードで大爆走!豪快に吹っ飛ぶ車、ド派手な爆炎…パトカーのみならずヘリまで出動!単純な強盗だったはずが、街全体が大混乱の事態に…!
『アンビュランス』レビュー
デンマーク映画『25ミニッツ』を破壊王マイケル・ベイがリメイクしたらどうなる!!という感じで、とにかくビッグバジェットのブロックバスター・ジェットコースター・ムービーに仕上がっていて、何も難しいことなど考える暇を与えない、終始クライマックスな映画である。
あらすじを紙に書いたら、A4用紙1枚で収まるぐらいのシンプルな内容の作品であって、状況説明など必要ないと言わんばかりに、開始10分で本題に突入する。
そこに必要ある?と思うほど、やたらに多様されるドローンのショットで目が回るような体験をさせられながら、終始カーチェイスが繰り広げられ、どう考えても逃げきれないシチュエーションが連続することもあって、観ているだけでカロリーを消費しそうな作品だ。
劇中でも「まるでゲームみたいだ」というセリフがあるように、『グランド・セフト・オート』で手配レベルMAXな状態が、ずっと続いているとでも言うのだろうか、次から次へとわいて出てくるパトカーとヘリ、終始サイレンが鳴っている。
市警察、FBI、SISも集まってきて、中学生がシナリオを書いたようなごきげんな展開の連続だ。
何より凄いのが観客に、マイケル・ベイかジェリー・ブラッカイマーであれば、そんなテイストでも仕方ないと思わせてしまっている、業界内での立ち位置を確立したことだ。
真面目に考えれば考えるほど、ツッコミどころが目立つ作品ではあるが、逆にそれをマイケル・ベイの作品に対して、指摘すること自体が恥ずかしいと思ってしまう。
ここまでバカをやってくれている映画に、高得点を付けないではいられない。もう令和ですよ……いつまでこんなことをやってるんだマイケル・ベイ!!
点数 85
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