作品情報
銀行支店長として働くソンギュは、毎朝車で子どもたちを学校へ送り届けそのまま職場へと向かう。それはいつもと変わらない、当たり前の日常のはずだった。しかし一本の電話が彼の運命を一変させる。運転中にかかってきたそれは「発信番号表示制限電話(非通知電話)」。声の主がソンギュに告げる「車から降りれば、仕掛けた爆弾が爆発するだろう」と。タチの悪いイタズラだと電話を切ろうとするソンギュ、しかし目の前で同僚の車が大爆発を起こす。警察に助けを求めることも、そして車を降りることも許されない絶体絶命の状況の中、ソンギュの日常は制御不能の悪夢へと塗り替えられてゆくのだが…。
『ハード・ヒット 発信制限』レビュー
ドイツ版『タイムリミット 見知らぬ影』さらにリーアム・ニーソン主演でのリメイク『Retribution』も企画されているスペイン映画『暴走車 ランナウェイ・カー』の韓国リメイク。
設定はほぼ同じ、構図も似ていて、ただキャラクターの人種とロケーションが韓国になっているとだけ。細かい設定は、韓国に置き換えていることによる変更点もあるが、それほど大きく冒険したという点は見当たらない。
いかにオリジナルの良さを崩さないかに徹したリメイクといえる。鎖国状態であれはぜ話は別だが、そもそも世界中の映画にリンクできる現代において、それは必要なのだろうかという疑問も残る。
主人公が、ほぼ車に乗っている状態というシチュエーション・アクション娯楽作という点で、安定感のある作品であるし、緊張感もほど良くある。
いろいろと逃げるタイミングや方法もあったのではないかという、ツッコミ所もあるものの、何も考えずに観る作品としては、スマートで丁度良い。
金融商品の暴落を事前に知っていながら、顧客に売りつけた銀行に逆らえなかった男が、結果的に共犯となり、その時の被害者から代償を払わされるという不運。
というかよくある物語ではあるが、もう少し韓国に実際あった金融商品事件と密接にかかわらせるとか、ロケーション以外にも、韓国ならではのテイストは詰め込もうとしたらできただけに、もう少し脚色を攻めてほしかった
点数 75
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