フランス映画『エール!』のリメイク作『コーダ あいのうた』のロケ撮影は2019年秋にマサチューセッツ州グロスターとその周辺や、同じくマサチューセッツ州ビバリーにあるヘンリーズ・マーケットやブリスコー中学校などが使用しれている。
『オー・ルーシー！』『ソング・トゥ・ソング』などで知られる撮影監督、パウラ・ウイドブロと、『パッセージ』『ジ･アメリカンズ 極秘潜入スパイ』のプロダクションデザイナー、ダイアン・リーダーマンは、ルビーの世界観を表現するために、グロスターやノースショア地域の美的感覚からヒントを得た。
ダイアンは、この地の漁業環境を真に捉えたいと思い、いくつかの水産加工工場を見学し、漁師たちは皆、鮮やかな黄色やオレンジのレインウェアを身につけていたことや、大きなプラスチック製の青いゴミ箱があちこちに置かれているところなど、可能な限り自然でリアルなものを追求した。
海でのトロール漁のシーンは、マリンコーディネーターでグロスターの住民であるジョゼフ・ボアランドの指導を受けた。
ジョゼフは、クリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』や、ケネス・ロナーガン監督の『マンチェスター・バイ・ザ・シー』、のコーディネートを担当した人物で、ロナーガン監督から紹介された。
ボアランドはロッシ家の船として、実際に稼働中だった全長15mのアンジェラ・ローズ号を使った。その他、カメラ機材（長さ15mのテクノクレーンも含めて）を載せる全長15mの双胴船、渡し船を2隻、キャストとスタッフの待機用に、ホエールウォッチングに使用される全長30mの遊覧船を確保。
トロール漁は少なくとも5kmほど沖合へ向かう必要があり、波の高さは通常1m弱から1.5m程度になる。船酔いと戦いながら俳優たちは目の前の仕事に打ち込んだ。
監督のシアン・ヘダーは、朝4時に起きて、地元の漁師たちと海に出てロープの使い方を覚えるリハーサルに多くの時間を費やした。本番の頃には、船で働く俳優たちをまるでドキュメンタリーのように撮影。漁を忠実に再現してみせたのだ。
監督・脚本：シアン・ヘダー
出演：エミリア・ジョーンズ「ロック＆キー」、フェルディア・ウォルシュ＝ピーロ『シング・ストリート』、マーリー・マトリン『愛は静けさの中に』、トロイ・コッツアー
原題：CODA｜2021年｜アメリカ｜カラー｜ビスタ｜5.1ｃｈデジタル｜112分
字幕翻訳：古田由紀子｜PG12 配給：ギャガ GAGA★
(C) 2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS
公式HP：gaga.ne.jp/coda
１/21（金）TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー！ほか全国順次ロードショー
