解禁となったキャラクターポスターは計6枚!!
本作で最も難しかった役は、恐らくパオログッチだろう。アルドの1人息子で、夢見がちで、自分のデザインに自信があったが、ロドルフォにことごとく酷評される。しかし情があり、哀れなほど悪意がない。
そんな部分をより誇張して、風刺寄りにしたとリドリー・スコットは語っている。
パオロ役を演じるジャレッド・レトは、ジョン・レノン殺害事件の犯人マーク・デイヴィッド・チャップマン 演じた『チャプター27』や、アカデミー賞を受賞した『ダラス·バイヤーズクラブ』、『スーサイド・スクワッド』でみせた新たなショーカー像、2022年に公開される『モービウス』など、様々な奇抜で斬新な役を自分のものにしている、まさにカメレオン俳優であるが、今回は自らスコットにアプローチしたのだ。
メイクアップアーティストのゴラン·ランドストロムによって、ジャレッドは毎朝4時半にメイクをしてもらい、全く別人になって撮影に来るようになった。
補綴(ほてつ)やメイクを施した状態で初めてレトがパオロとして撮影に登場したとき、あまりの変わりように共演者は侵入者かと思ったそうだ。
過去にも特殊メイクを見たことがあったが、今回のものは、天才が為す技なのだろう。
レディー·ガガ同様、レトも常に役になりきっていたと製作のジャンニーナ·スコットは語る。レトもパオロ役を演じる前に、しっかりとリサーチをしてきていた。レトが自らアプローチは、長時間におよぶメイクまでしてパオロ役を演じたかった理由は、何よりリドリー·スコットと一緒に仕事をしたかったからだと語っている。
パオロは、今作の中で皮肉なくらいに「善」そのものである。そのパオロを利用するだけ利用し、必要がなくなれば手を振り払う流れは、レディー・ガガ演じるパトリツィアが非道に向かう分岐点のようにも描かれているのだ。
風刺的に誇張されたパオロだからこそ、それをより強く感じられるものとなっている!
監督:リドリー・スコット
脚本:ベッキー・ジョンストン、ロベルト・ベンティベーニャ
原作:サラ・ゲイ・フォーデン『ハウス・オブ・グッチ 上・下』(実川元子訳、ハヤカワ文庫、2021年12月刊行予定)
製作:リドリー・スコット、ジャンニーナ・スコット、ケヴィン・J・ウォルシュ、マーク・ハッファム
出演:レディー・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエックほか
原題:HOUSE OF GUCCI
北米公開日:2021年11月24日(水)
配給:東宝東和
コピーライト:ⓒ 2021 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.
公式サイト:house-of-gucci.jp 公式Twitter:@HouseOfGucci_JP 公式Facebook:@universal.eiga
公式Instagram:@universal_eiga
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