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この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』ソニー製スパイダーマン映画へのアンサー&ケア全開作!!

作品情報

世界中にスパイダーマンであることを明かされたピーター・パーカー。ドクター・ストレンジはピーターから頼まれ、人々の記憶からピーターがスパイダーマンだという記憶を消す呪文を唱えるが、やがて時空が歪み…、マルチバースが出現。それぞれのユニバースから過去のヴィランたちを呼び寄せてしまう。

先取り版とは?

私、映画評論家バフィーがマスコミ試写で、いち早く観て評論する先取り版です。通常回では、公開日もしくは前後に更新していますが、毎週10本以上の新作を観ていて、量が多く大渋滞状態ということもあって、先取りもしていきます。

ダメな作品はダメと言いますが、基本的にネタバレを垂れ流して、映画自体を観なくてもいいような評論はしません。

『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』レビュー

リーク情報が出回り、いつも通りのミスリードが目的かと思いきや、ここまでストレートにやってくれた作品は、逆に変化球ともいうべきなのだろうか。

画像流出でガセネタという結論になっていたけど、まさかの本当!一応、ネタバレ項目に含まれていない部分で言うと、チャーリー・コックス演じるマット・マードックが登場する。

といってもカメオ出演レベルだし、もともとNetflix組は『アベンジャーズ』後の世界が舞台ということもあって、存在していることは間違いないわけだし、2021年9月でNetflix組の使用権利が解禁になっていることからしても、『ホークアイ』のキングピン含め、いつ出るかのタイミングというだけのことではあるから、このタイミングというのも妥当ではある。

おもしろいのは、ジョン・ファブローは映画版『デアデビル』でマットの相棒を演じていただけに、今のマットと旧相棒が一緒にいるという画もおもしろい。 

マット・マードックが登場することは、早い段階でケヴィン・スミスがポッドキャストで明かしていただけに、変更されて『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス 』あたりでの登場になるのか

ただ、今回の結末を考えると、次にどう出すのかが問題。サブキャラ的にチラチラ出るのだろうか……。いよいよキャラクターが膨大な数になってきただけに、全てがバランス良くユニバース内に立ち位置を作り、配置できるかも期待半分、不安半分といったところ

ネタバレ規制がたくさんありすぎて、なかなか語るのが難しい作品ではあるが、既にオフィシャルに出ている情報として、歴代ヴィランが登場するにあたって、あくまで同じ俳優が演じているだけであって、サム・ライミ版『スパイダーマン』や『アメイジング・スパイダーマン』との関係性に関して、私たちが疑問に思っていることを、いちいち説明してくれる。

これが落ち着いてできるのは、スパイダーマンのヴィランには、自分の意志に反して、事故や研究の失敗によって誕生してしまった者が多いからであって、その特性を上手く使っている。

例えばエレクトロが『アメイジング・スパイダーマン2』に登場した際の青色でない理由や、どのタイミングで飛ばされてきたかなど具体的に、ときにメタ的に説明してくれるのが親切と捉えるか、ちょっと説明臭いと捉えるかは意見がわかれるかもしれないが、ここまでスッキリとした回答を提示してくれるのも清々しいというものだ。

スパイダーマンには悲劇がつきものであるが、実はMCUにおいてのスパイダーマンに関しては、自分の責任において、誰かが犠牲になってしまうということはなかった。アイアンマンの場合は、スパイダーマンのために犠牲になったわけではなく、世界のために犠牲になったわけだから、ピーターにとってトラウマとは少し違うもの。

しかし、今回でピーターは悲劇、そして自分の闇の部分、子どもだったからこそ巻き起こしてしまった代償、あるいは10代の少年が大人になるうえで経験することのメタファーであり、それらをハイスピードで経験したといったところ。

今回の物語は、言ってしまえば、ほぼ原因がピーターにあって、それを自分で解決したに過ぎない。しかしそれによって、失うものの多さを実感することで、ヒーローとして生きること、周りを傷つけずにいること、「大いなる力には大いなる責任が伴う」というソニーにとってのスパイダーマンの代名詞に繋がるという構造は見事。

製作のエイミー・パスカルが、トム・ホランド続投で新3部作の製作を発表したが、この人は以前にもサム・ライミ版を9作品作ると言っていたし、他にも大げさに言うことが多く、あまり満足に実現したことがないこともあって、個人的にあまり信用していないが、今後のMCUにおけるスパイダーマンの活躍が、どう描かれていくかは期待が高まる。

今回、マルチバース設定も、前作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のようなスカしではなく、ガッツリと描いていたし、『ロキ』や『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス 』『アントマン&ワスプ: クアントゥマニア』と、今後マルチバースが本格的に導入されていくことは間違いなく、いよいよ何でもアリな世界に突入した!!これが良かったかどうかは……3年ぐらい経ったらわかるだろう。

点数 90

2022年1月7日ロードショー

・原題:Spider-Man: No Way Home
・日本公開表記:2022年1月7日(金)全国の映画館にて公開
・監督:ジョン・ワッツ
・脚本:クリス・マッケナエリック・ソマーズ
・製作:ケヴィン・ファイギエイミー・パスカル
・出演:トム・ホランドゼンデイヤベネディクト・カンバーバッチジョン・ファヴロージェイコブ・バタロンマリサ・トメイアルフレッド・モリーナウィレム・デフォージェイミー・フォックス
・コピーライト:©2021 CTMG. © & ™ 2021 MARVEL. All Rights Reserved.

■オフィシャルサイト&SNS
◆スパイダーマン公式Twitter: https://twitter.com/spidermanfilmjp
◆スパイダーマン公式Facebook: https://www.facebook.com/SpiderManJapan/
◆スパイダーマン公式Instagram: https://www.instagram.com/spidermanfilm_jp/
◆ソニー・ピクチャーズ映画公式TikTok: https://www.tiktok.com/@sonypicseiga #スパイダーマンNWH #スパイダーマン

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