ポール・W・S・アンダーソンが私物化してしまった映画版『バイオハザード』シリーズは、主人公をオリジナルの設定にすることで、ゲームに沿っている部分はあったものの、独自の世界に向かっていってしまった。
そのため今ではミラ・ジョヴォヴィッチ主演のアクション映画というイメージが定着してしまった。
そんな「バイオハザード」を徹底的にゲームに寄り添ったものに戻そうとしたのが今回のリブート企画である。
監督・脚本のヨハネス・ロバーツは、舞台を1作目の1998年に戻すことで、本来あった「バイオハザード」のホラー性とゲームであることを強調し、オリジナル要素がいくつか含まれてはいるものの、徹底的にゲームの『バイオハザード』『バイオハザード2』に沿ったプロットに仕上げている。
参加する予定だった、リブート版『モータルコンバット』の脚本を手掛けたグレッグ・ルッソが抜けてしまったのは残念ではあるが、ゲームファンのためのネタ盛りだくさん映画となっている。
スペンサー邸やラクーンシティ警察署といった建物やクリーチャーたちのビジュアルも徹底的にゲームに寄せており、構図までもが近く、ミラ・ジョヴォヴィッチ版『バイオハザード』にガッカリしたゲームファンも納得のクオリティだ。
リッカーやゾンビ犬なども登場するが、リサ・トレヴァーもゲームのリメイク版『バイオハザード』のデザインそのままに、忠実に再現されている。
その他にも警察署のヘリコプターのナンバーが1作目の発売日になっていたり、『バイオハザード CODE:Veronica』に登場した「アシュフオード家の双子」などのワードなども飛び交い、油断ができないほどネタが散りばめられているのだ!!
映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』は2022年1月28日全国の映画館にて公開
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