ストーリー
舞台は現代のベトナム。キット(ヘンリー・ゴールディング)は、両親の遺灰を埋葬すべく、30年ぶりに祖国であるサイゴン(現ホーチミン)に足を踏み入れる。キットは6歳のとき、家族とともにベトナム戦争後の混乱を逃れてイギリスへ渡った、“ボート難民”だ。以来、これが初めての帰郷だった。もはやベトナム語すらままならない彼は、英語が話せる従兄弟のリー(デヴィッド・トラン)の助けを借りながら、どこか大事な場所を探し始めるが、思うようには進まない。サイゴンは今やすっかり経済成長を遂げ、かつての姿は見る影もなかったからだ。そんな中、ネットで知り合ったアフリカ系アメリカ人のルイス(パーカー・ソーヤーズ)と一夜をともにするキット。ルイスの父親はベトナム戦争に従軍したという過去を持ち、そのことを隠してこの国で暮らしていた。
その後、両親の故郷ハノイへ向かったキットは、サイゴンで知り合ったアートツアーを主催する学生リン(モリー・ハリス)を訪ね、彼女の実家が営む伝統的な蓮茶の工房見学をする。それはキットの知る“古き良きベトナム”の姿にようやく触れられた時間でもあったが、リンにとっては時代遅れなものらしい。
埋葬場所探しに関しては、ハノイでも芳しい成果がなく、サイゴンに戻ったキット。そこで彼は、リーから自分たちの家族の亡命にまつわる“ある真実”を聞かされることになる——。
スタッフ・キャスト
監督 : ホン・カウ『追憶と、踊りながら』
脚本 : ホン・カウ
出演 : ヘンリー・ゴールディング『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』『ラスト・クリスマス』『シンブル・フェイバー』
パーカー・ソーヤーズ『 サウスサイドであなたと 』『 Hyde Park on Hudson 』
モリー・ハリス『アルテミスと妖精の身代金』『バティスト~アムステルダムに潜む闇~』
デヴィッド・トラン
クレジット
2020/イギリス、香港/85分/5.1ch /カラー /原題『MONSOON』
配給:イオンエンターテイメント
© MONSOON FILM 2018 LIMITED, BRITISH BROADCASTING CORPORATION, THE BRITISH FILM INSTITUTE 2019
2022年1月14日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開予定
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