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THE映画紹介『ヤコペッティの続・世界残酷物語』モキュメンタリーの基礎を作った男、その名はヤコペッティ!!

THE映画紹介『ヤコペッティの続・世界残酷物語』モキュメンタリーの基礎を作った男、その名はヤコペッティ!!

THE映画紹介とは?

THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。

アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!

今回紹介するのは『ヤコペッティの続・世界残酷物語』

作品情報

『世界女族物語』のグァルティエロ・ヤコペッティのショッキング・ドキュメント。共同監督はフランコ・プロスペリ。撮影は『世界女族物語』のベニト・フラッタリ、音楽はニーノ・オリヴィエロが担当した。主題歌はミルバが歌う。

『ヤコペッティの続・世界残酷物語』基本情報

1963年製作/イタリア
原題:Mondo Cane N. 2

監督: グァルティエロ・ヤコペッティ、フランコ・プロスペリ

短評

今までカメラが入ったことのない様な奥地や国や文化の風習を観ることのできるモンド映画というジャンルを築いた、イタリアの雑誌記者でもあり、映画監督でもあったグァルティエロ・ヤコペッティが1961年に公開された『世界残酷物語』の続編となるのが1963年に公開された今作である。

邦題が印象的であり、世界の残酷な映像ばかりを集めた映像集と思うかもしれないが、残酷なものばかりに焦点を当てた作品ではない。特に今作は、残酷というよりも世界中の文化や風習を集めたものが多い。

この映画が公開された当時はテレビが世界中を映すということが、それほどなかったため、この手の異文化的映像は新鮮であり、驚くものが多いだろう。

目を背けたくなるような「修行僧の焼身自殺」映像などもあるが、全編を通してごく一部でしかなく、人間が犬を道具のように扱っているという、世相を風刺するようなものもあるなど、社会派という印象も残す。

「接吻ゲーム」や「人間音楽器」にいたっては、笑いも誘うほどだ。

残酷描写、つまりゴア描写ばかりを集めたドキュメンタリー作品としては『ジャンク』というシリーズがある。この作品は、動物を殺すシーンや食肉にするための解体、生きたまま猿の脳みそを食べる客、死体解剖、自殺現場…といった、とにかく観ているのが辛いし、しばらく何も食べられなくなってしまう様な残酷描写のオンパレードだ。

私は、中学生の頃に『ジャンク』を5作も観てしまっているため、この手の作品には免疫力が少なからずあった。

そのため、今作はバラエティ番組を観ている様な感覚にしかならなかった。

決しておすすめと言うべきものではないが、残酷映像を観たいのであれば『ジャンク』を観た方がいいだろう。

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