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この映画語らせて!ズバッと評論!!『ベロゴリア戦記 第1章:異世界の王国と魔法の剣』異世界に迷い込んだ現代人がスマホを駆使して魔物に挑む!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『ベロゴリア戦記 第1章:異世界の王国と魔法の剣』異世界に迷い込んだ現代人がスマホを駆使して魔物に挑む!!

作品情報

アニメやライトノベル等で空前の人気を誇る「異世界転生・転移」作品。本作は、人間界でペテンを働く男が異世界の王国に転移し、王国の危機を救う救世主に祭り上げられるアクション・アドベンチャー。まさに、異世界ものの王道を映像化したエンターテイメント作品に仕上がっている。バーバ・ヤーガやヴォジャノーイ等おとぎ話や伝説のキャラクターも多数登場。ディズニー・ロシアによるファンタジーに彩られた世界観と、最先端のVFXを駆使した映像は、ロシアのアカデミー賞と称されるゴールデン・イーグル賞においてメークアップ賞と特殊効果賞を受賞。第1章は、ロシア公開時に第1位を獲得し大ヒットを記録。続く第2章も第1位を獲得し、ロシア本国でシリーズの圧倒的な人気を確立。そして、待望の第3章が今年の12月にロシアで公開を控えている。

『ベロゴリア戦記 第1章:異世界の王国と魔法の剣』レビュー

タイムスリップというわけではなく、現実社会と並行世界に魔法や魔物などが存在するファンタジーな世界があり、そこに突然迷い込んだ詐欺師が元の世界に戻るために奮闘するというもので、ストレートなファンタジーが苦手という人が胃に負担がかからない程度に観るファンタジー映画としては丁度良いかもしれない。

突然、異世界に飛ばされてきたため、スマートフォンしか持っていない現代人が、スマホを駆使して魔物たちと戦うことだったり、なぜか仲間が悪者よりの風貌や設定だったりと、いろいろ異色の設定をごった煮していて、かなり散らかってはいるものの、ファンタジー特有のかったるい世界観をいちいち説明するシーンが、かなり省かれていて、だからこそわかりにくい部分もあるが、何故かそこも丁度良く感じられてしまう不思議な魅力をもった作品でもある。

そうは言っても、第1章ということで、説明はそれなりにあって、王道のファンタジー路線を淡々と進んでいく。ところが魔法の剣を使うことで、自由自在に世界が行き来できるという、非常に都合の良い設定が後半に飛び出してくることで、日によって現代ロシアとベロゴリアのマルチバースな物語に発展していくおもしろさを秘めていて、プロローグ的にも次回が楽しみな構成になっている。

第2章も1週間差で日本公開されるが、実は3章も年末にロシアで公開されるらしく、なかなか長寿なシリーズになっていくと知ってしまい。それはそれで胃に負担がかかりそうだ。というかこの日本の公開規模で3章も劇場公開してくれるのだろうか……。

今作はディズニー・ロシア映画ではあるが、日本の受け皿がディスニーではないというのが、国を跨いだ権利関係の複雑さを感じさせる一方で、ディズニー・インドの『Bhoot Police』などが、ディズニーだけに限らず他の映画会社が配給できるという希望も感じることができた。

点数 80

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