Disney+の新サービス「STAR」で10月27日より独占配信開始される『Y:ザ・ラスト・マン』がシーズン1をもって打切りになることがわかった。
『Y:ザ・ラスト・マン』という作品は、非常にデリケートな状況におかれているドラマでもある。というのも、原作がDCコミックスのレーベル「ヴァーティゴ」の作品だということだ。
DCコミックスの作品がディズニー系列で配信されているのも異質であるが、これにはある複雑な構造が隠されている。
DCコミックスといっても、いわゆる「スーパーマン」や「バットマン」などの「DCユニバース」作品は、基本的に親会社であるワーナー・メディアが映像化することが基本とされている中で、「DCユニバース」とは差別化され、独立した作品が多い「ヴァーティゴ」に関しては、映画は『ザ・キッチン』『Vフォー・ヴェンデッタ』のようにワーナー製作のものもあれば、ドラマの場合は他社への委託する場合も珍しくはない。
例えば「サンドマン」のスピンオフコミックをドラマ化した『LUCIFER/ルシファー』や『スイート・トゥース:鹿の角を持つ少年』『プリーチャー』などワーナー製作ではないドラマも多い。
今作に関しても2018年にFOX系列のテレビ局FXが製作開始したドラマであったのが、FOXがディズニーに買収されたことによって、FXがディズニー傘下となり、更に同じくディズニー傘下のHuluで配信作品となったことで、事実上DC作品がディズニーで配信されるという異例の状況が発生してしまったのだ。
米ディズニーは、Disney+で配信するには、大人向け過ぎる作品をHulu配信に回していたが、今後は「STAR」に統一していくことを発表しており、その引継ぎのタイミングで、このままDC作品がディズニーに取込まれる手前で引き戻した可能性が高い。
Netflixに関しては、 まだパートナー契約が残っており、コンテンツが共有できる状況。契約を交わした段階では、ワーナーにはHBO Maxという強い後ろ盾がまだなかった頃だっただけに、配信業界での発展のサポートとしてNetflixを頼っていた部分も大きく、今後も『スイート・トゥース:鹿の角を持つ少年』シーズン2や「サンドマン」のドラマも配信されるだけに、しばらくは安泰ではあるが、HBO Maxが急激に成長していたるだけに今後はどうなるかわからない。
今作が単発で終わるドラマではなく、長期的なシリーズ化を目指すための打切りであって、今後HBO MaxもしくはNetflixによる救済処置が行われる可能性が高い
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