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今回紹介するのは『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』
作品情報
広大な宇宙にある一つの星を破壊した強大なエネルギーが、彗星のような閃光となって地球へ飛来した。それは日本の駿河湾を凍結させ、エジプトには雪を降らせ、ロサンゼルスで大停電を引き起こしたー。そんな怪現象以上に全米のディアを賑わせているのが、今や国中の有名人となった“ファンタスティック・フォー”のメンバー、リード(ヨアン・グリフィズ)とスー(ジェシカ・アルバ)の結婚のニュース。リードは科学者として、世界で起こっている謎の現象に具味を惹かれながらも、挙式を楽しみにしているスーの手前探究心を抑えており、ヘイガー将軍(アンドレ・ブラウアー)からの調査の依頼も断る。チームの他の2人、岩石のような体を持つ怪力男ベン(マイケル・チクリス)は目の不自由な恋人アリシア(ケリー・ワシントン)とのロマンスを楽しみ、スーの弟ジョニー(クリス・エヴァンス)は相変わらずセレブ生活を楽しんでいた。しかし挙式の日、ニューヨークにも異変が起こる。
『ファンタスティック・フォー:銀河の危機 』基本情報
2007年製作/92分/アメリカ
原題:Fantastic Four: Rise of the Silver Surfer
監督 : 『トムとジェリー』 ティム・ストーリー
脚本: 『マイティ・ソー』ドン・ペイン、『死霊の棲む館』マーク・フロスト
出演 :
『ブッシュ』『博士と狂人』ヨアン・グリフィズ
『シン・シティ』『ダンス・レボリューション』ジェシカ・アルバ
『アベンジャーズ』『キャプテン・マーベル』クリス・エヴァンス
『イーグル・アイ』『10ミニッツ』マイケル・チクリス
『パニック・マーケット3D』ジュリアン・マクマホン
『運び屋』『アイス・ロード』ローレンス・フィッシュバーン
『ザ・プロム』『ラストキング・オブ・スコットランド』ケリー・ワシントン
短評
アメコミ映画において1作目は、誕生過程を描くために尺をとられてしまい、全体的に間延びしてしまうことが多いが、シリーズ化を計画していた場合、どうしても通らなくてはならない道である。
『ゴーストライダー』『パニッシャー』も1作目のクオリティは決して合格点とは言いにくい作品だっただけに、とりあえず1作目は寛容にとらえようという動きがアメコミ映画の中で、2作目やスピンオフで見切りをつける流れが一般化していたようでもある。
そう考えるとFOXのマーベル作品の中では、「X-MEN」は比較的、成功例だったのかもしれない。
原作においてシルバーサーファーといえば、マーベルでも最強のヴィラン兼ヒーローのひとり。さらにギャラクタスがセットとして登場することで、宇宙規模の壮絶になバトルが勃発すると期待した原作ファンは多かったはずだが、サブタイトルの「銀河の危機」というだけのことはあって、危機止まりになってしまう。
その背景としては、当時のVFXの限界だったり、キャラクター使用の規制があったりで、ギャラクタスは登場はするものの、その姿はハッキリ描かれない
ギャラクタスが登場しない代わりに、1作目のヴィランであったドクター・ドゥームを再登場させているが、全体的に画の地味さが隠しきれておらず、映画自体のペースも遅い。脚本としてドン・ペインが参加していることで、テンポとバランスの悪さの点において『マイティ・ソー』と共通しているのにも納得がいく。
2015年のリブート版においても、ヴィランはドクター・ドゥームだけに留まっていたことを思えば、やはりキャラクター使用の規制が多い、かなり不自由な環境下で製作されたことは間違いないだけに、その環境下で作られた作品としては健闘した方なのかもしれない。
一方、リードとスーザンの結婚式という、1965年「FANTASTIC FOUR Annual #3」にて実に72ページの長編として描かれた、マーベルにおいては一大イベントであるが、原作のように多くのマーベルキャラクターが出席する豪華なものではない。
MCUであれば何人かは、サプライズ登場を果たしそうなものだが、FOXも当時は少なからずマーベルキャラクターの権利を持っていただけに、デアデビルやX-MENのキャラクターを登場させても良かったとは思うが、当時の映画界において、ユニバース化させることは夢物語であっただけに、ファンの間の「もしかして…」な妄想に留まるものでしかなかった。
シルバーサーファーはスパイダーマン同様に、東映がリメイクが検討されていたことはあまり知られていないが、原作においての人気キャラクターだけあって、今作の前後でもスピンオフや単独作品が企画されてきたが実現に至らなかった。
『ファンタスティック・フォー』は既にMCUにおいてのリブートが決定しているだけに、シルバーサーファーの再登場も期待したいところだ。
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