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この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『科捜研の女 -劇場版-』シリーズの集大成にして映画ならではのオールスター大共演にファンならずとも震える!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『科捜研の女 -劇場版-』シリーズの集大成にして映画ならではのオールスター大共演にファンならずとも震える!!

作品情報

1999年の放送開始から、世代を問わず愛されているテレビ朝日ドラマシリーズ、「科捜研の女」。科学捜査に焦点を当てた刑事ドラマとして確固たる地位を築いてきた。20年以上の歴史の中で積み重ねた累計254話という実績、そして現行の連続ドラマで最長の作品であるにもかかわらず、更なる挑戦を求め続ける同シリーズが初の劇場版に挑む!
榊マリコを演じるのは、20年以上にわたって同役を演じ続けている沢口靖子。本作では、集大成としてワイヤーアクションなどにも果敢にチャレンジ。そんな座長の意気込みに呼応するように、内藤剛志や若村麻由美、風間トオル、金田明夫らテレビシリーズのレギュラー陣も勢揃いし迫真の演技で魅せる。さらにシリーズ初の劇場版を彩るゲストで、佐々木蔵之介が参加。現代最新科学では絶対に解けないトリックを操る、シリーズ史上“最強の敵”として榊マリコら科捜研の前に立ちはだかる!
数々の事件を解決してきた科捜研チームが、シリーズ史上最難関の事件<世界同時多発不審死事件>に張り巡らされた難解トリックに立ち向かう!
京都を皮切りにロンドンやトロントなど世界規模の拡がりを見せる、連続科学者転落死事件。そこで巻き起こる「科学者VS科学者」という最強の科学頭脳戦は、観客の予想を超えるものとなる!さらにテレビシリーズのメインライターの一人であり、『劇場版 名探偵コナン』シリーズでもその手腕を充分に発揮してきた脚本・櫻井武晴による、シリーズ史上初となる衝撃の展開や、全254話に及ぶエピソードが伏線となった仕掛けは必見。「科捜研の女」の魅力と映画の醍醐味を合体させたストーリーに期待が高まる。音楽は『リング』(98)など数々の映画音楽も手がける川井憲次が務め、スケール感のある音楽で劇場版の世界観を牽引する。そして2009年からテレビシリーズを演出し、その鮮烈な映像センスに定評のある兼崎涼介監督が、様々な“最新科学”と“濃密なキャラクター”を巧みに描き出し、これまで以上に“大胆”で“ドラマチック”な「科捜研の女」の世界を作り上げた。

先取り版とは?

私、映画評論家バフィーがマスコミ試写で、いち早く観て評論する先取り版です。通常回では、公開日もしくは前後に更新していますが、毎週10本以上の新作を観ていて、量が多く大渋滞状態ということもあって、先取りもしていきます。

ダメな作品はダメと言いますが、基本的にネタバレを垂れ流して、映画自体を観なくてもいいような評論はしません。

『科捜研の女 -劇場版-』レビュー

(C)2021「科捜研の女 -劇場版-」製作委員会

1999年からスタートしたサスペンスドラマが今ではシーズン20と、『相棒』に並ぶ東映を代表するロングラン作品となった。

『相棒』の場合は、劇場版もスピンオフも含めて、数本作られてきたが、『科捜研の女』に関しては、テレビスペシャルが数本制作されているものの、劇場版は今回が初となる。

ベースとなっているのは、シーズン20のレギュラーキャストとなっているものの、今作の醍醐味は、シリーズの集大成ともあって、とにかく豪華なゲストキャラクターが登場する。

奥田恵梨華や崎本大海といった、比較的新しい元レギュラーキャラクターのその後を知れるのはもちろんのこと、テレビスペシャルにしか登場していなかった、小野武彦演じるマリコの父が再登場や、シーズン1~3に登場していた渡辺いっけい演じるマリコの元夫も18年ぶりに登場するなど、シリーズのファンをうならせるほどのレアキャラクターにも注目してらいたい。

今年公開された『名探偵コナン 緋色の弾丸』含め、「名探偵コナン」の劇場版をいくつか担当している櫻井武晴がテレビシリーズ同様、脚本を務めていることもあり、ゲストキャラクターの使い方と見せ方が上手い。

今でもマリコの独特の言い回しや、キャラクター性が癖になる作品ではあるが、改めてシーズン1から観直してみると、驚く人は多いはず。

シーズン1の破天荒炸裂な変人から、シーズンごとに落ち着いてきてはいながらも、その変人性を隠せないマリコのキャラクターがゆっくりと構築されてきたことが感じられて、この独特の雰囲気自体にもシリーズの歴史を感じずにはいられない。

20年以上続いているドラマということもあって、幅広い世代に観られている。東映さんの宣伝担当者によると、最近では小さい子からもお便りが届くそうだ。

観ていない時期があっても、人生のどこかに、潜在意識の中に『科捜研の女』があったということを再び感じさせることで、しばらく観なくなってしまっていた人も、今作を観ると「もっと観たい」という衝動に駆られてしまうという点では、危険な中毒性のある作品だ。

ファンしか楽しめないかというと、そうでもなくって、脚本がしっかりしている分、1本のサスペンス映画としてのバランスとクオリティが保たれている。

日本においての科学者や研究者の地位や、海外とは違い、長いスパンの研究よりも、目先の利益にしか、国からの支援が得られない現状も描かれていて、これは実社会で問題になっていることでもあり、実は社会派な一面もある作品なのだ。

『相棒』の場合は、テレビペシャルや映画で出来事が、そのままテレビシリーズに影響してくることもあるが、今作は関係性が進展しそうで進展しない。

改めて感じたのは、みんなマリコが好きなんだということ。

『赤い霊柩車』の明子と春彦が「いったいいつまで結婚しないんだ」とツッコミを入れたくなるほど、婚約者としての関係が続いているのと同様で、サスペンスドラマにおいては、このツッコミを入れたくなるほどの絶妙な距離感も醍醐味のひとつだと思う。

CREDIT

(C)2021「科捜研の女 -劇場版-」製作委員会

出演:沢口靖子
佐々木蔵之介 若村麻由美 風間トオル 金田明夫
渡辺いっけい 小野武彦 戸田菜穂 斉藤 暁 西田 健 田中 健 佐津川愛美
野村宏伸 山崎 一 渡部 秀 山本ひかる 石井一彰 長田成哉 奥田恵梨華 崎本大海 内藤剛志

脚本/櫻井武晴   音楽/川井憲次  監督/兼崎涼介
主題歌/遥海「声」(Sony Music Labels Inc.) 
製作総指揮/早河 洋 製作統括/亀山 慶二 手塚 治 製作/西 新 村松秀信 與田尚志 池田篤郎 今村俊昭 多湖慎一 寺内達郎 森 君夫 エグゼクティブプロデューサー/三輪祐見子 塚田英明 ゼネラルプロデューサー/関 拓也 プロデューサー/藤崎絵三 村上 弓 中尾亜由子 森田大児 谷中寿成
撮影/朝倉義人(J.S.C.) 照明/山中秋男 録音/近藤義兼 映像/今西貴充 美術/松崎宙人 装飾/極並浩史 編集/米田武朗(J.S.E.) 音響効果/荒木祥貴 記録/山本真央 衣裳/宿女正太 服部典子 メイク/ワシダトモキ 演技事務/須賀 章 VFX Producer/齋藤大輔 シリーズ助監督/玉木雄介 助監督/宗野賢一 進行主任/谷敷裕也 製作担当/田中康太 
製作/「科捜研の女 -劇場版-」製作委員会 (テレビ朝日 東映 東映ビデオ 東宝芸能 朝日放送テレビ メ~テレ 北海道テレビ 九州朝日放送) 制作プロダクション/東映京都撮影所 配給/東映

■コピーライト
(C)2021「科捜研の女 -劇場版-」製作委員会

■公式サイト
https://kasouken-movie.com/

9月3日(金)全国ロードショー

点数 82

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