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この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『ダルバール 復讐人』目的のためならチンピラレベルも殺しまくる!約2時間40分のラジニカーント・ショー!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!(先取り版)『ダルバール 復讐人』目的のためならチンピラレベルも殺しまくる!約2時間40分のラジニカーント・ショー!!

作品情報

『ムトゥ 踊るマハラジャ』、『ロボット』シリーズ等で知られるインド映画の大スターラジニカーントが、最新作を引っ提げ日本に帰ってきた!本作では、犯罪者を確実に逮捕する敏腕警察官でありながら、年頃の娘を溺愛する父親を演じている。27年ぶりに警察官役を熱演し、悪人相手に一対多数の超絶アクションを繰り広げる姿は時間の経過を微塵も感じさせない、まさに永遠のスーパースターだ!監督は、タミル語映画界のヒットメーカー、A.R.ムルガダース(『サルカール 1票の革命』)が務め、他キャストには注目の若手女優ニヴェーダ・トーマス、『チャンドラムキ 踊る!アメリカ帰りのゴーストバスター』(05)でラジニカーントとも共演したナヤンターラ、コメディ俳優として知られるヨーギ・バーブ。2020年南インドの収穫祭“ポンガル”の目玉作品として注目を浴び大ヒットを収めたアクション超大作が、遂に日本上陸!

先取り版とは?

私、映画評論家バフィーがマスコミ試写で、いち早く観て評論する先取り版です。通常回では、公開日もしくは前後に更新していますが、毎週10本以上の新作を観ていて、量が多く大渋滞状態ということもあって、先取りもしていきます。

ダメな作品はダメと言いますが、基本的にネタバレを垂れ流して、映画自体を観なくてもいいような評論はしません。

『ダルバール 復讐人』レビュー

インド映画といっても、14の言語が存在しているインド。グローバル色の強いヒンディー語圏内のいわゆる「ボリウッド」とは違い、今作はタミル語のインド映画。

インドの地図でいうと下の端っこにあるタミル・ナードゥ州の州都チェンナイ(シャー・ルク・カーン主演の『チェンナイ・エクスプレス』の舞台にもなった)にあるコーダンバーッカムが拠点であることから「コリウッド」といわれている。

つまり今作は「コリウッド映画」なのだ。

一括りに「インド映画」とは言えないぐらい、地域によってかなり色が違ってくるのもインド映画のおもしろいところだ。

勘違いしがちだが、日本においてインド映画のイメージを定着させたのは、「ボリウッド」ではなく、「コリウッド」ということだ。

その中でもタミル語のスターといえば、日本でもよく知られているラジニカーント。日本においては『ムトゥ 踊るマハラジャ』から始まり、『ロボット』など良くも悪くもインド映画のイメージを定着させた。

そんなラジニカーントも今では、シルヴェスタ・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーと同じく70歳超えのおじいちゃん。

スタローンもシュワルツェネッガーも現役のアクション・スターではあるものの、歳ということを設定に反映させているのに対して、ラジニカーントの場合は、おじいちゃんの役ではなく、おそらく40代あたりの役を演じているのが凄いところだ。

若い役を演じていることで、より目立ってしまうこともあり、どうしても動きはおじいちゃんを感じてしまうのだが、そこは上手い具合にカメラワークや演出でごまかしてある。

おじいちゃんがイケイケで腰を振ってるという画的なインパクトもあるし、2021年の11月にインドで公開される新作『Annaatthe』で相変わらずだ。

今作では、2019年においては7作にも出演している「コリウッド」のスター女優ナヤンターラ演じる、おそらく20-30代の女性リリーに猛アタックするシーンは、コミカルであり、ラブコメ要素もあるものの、忘れてはいけないのは、本当はおじいちゃんということだ。逆にこういう役どころもやってのける点もスーパースターと呼ばれる要因なのかもしれない。

今作は正に、アクション、恋愛、コメディ、サスペンス、ミュージカルをごった煮した「マサラ映画」であることに間違いないのだが、ストレートなアクション映画として上手くまとまっている。

悪人を裁くという核の部分は揺るぎないとはいっても、事件解決のためなら、チンピラレベルも殺しまくる、疑わしきは罰する姿勢のとんでもない汚職警官。

作品が違えばヴィランとして扱われてもおかしくないような独裁者的なキャラクター構造でありながら、茶目っ気でごまかし、部下からの信頼も強い。

裏社会から怨みをかっても自業自得な感じがしないでもないが、ひとり娘への愛は本物で、友達関係のようでもある。そんな娘が襲われてしまい、そのための復讐に立ちあがる…とチラシだったりに書いてあるのだが、実は娘が襲われるのは、上映開始2時間後あたりの展開。

リリーとの恋模様が後半では、ほとんど描かれなくなるが、細かいことは気にしないで、約2時間40分のラジニカーント・ショーを楽しんでほしい!!

CREDIT

監督・脚本:A.R.ムルガダース

出演:ラジニカーント、ナヤンターラ、ニヴェーダ・トーマス、ヨーギ・バーブ

2020年/インド/タミル語/158分/シネスコ/カラー/5.1ch/原題:Darbar/日本語字幕:北村広子

配給:ツイン

公式サイト:https://darbar-japan.com/

7月16日(金)より2週間限定ロードショー!

点数 85

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