THE映画紹介『新幹線大爆破』

THE映画紹介とは?

THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。

アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!

今回紹介するのは『新幹線大爆破』

作品情報

東京・博多間を走る新幹線に仕掛けられた爆弾をめぐって、犯人と捜査当局の対決を描いたサスペンス映画。脚本は小野竜之助、監督は『ゴルゴ13(1973)』の佐藤純彌、撮影は『怪猫トルコ風呂』の飯村雅彦がそれぞれ担当。

『新幹線大爆破』基本情報

1975年製作/152分/日本

監督:『男たちの大和 YAMATO』の佐藤純彌

出演:高倉健、千葉真一、志穂美悦子、田中邦衛、宇津井健ほか

『新幹線大爆破』おすすめ?ポイント

東映が5億円以上の製作費をかけた超大作

「仁義なき戦い」シリーズや任侠シリーズがひと段落ついて、次に何をやるかという迷走時期の東映。このころのスタンスは、とにかく海外で流行っているものを取り入れた作品を作るというものであった。

カンフー映画ブールに乗っかって、製作した千葉真一の代表的作品「必殺拳」シリーズがヒットをとばしていたこともあり、そのとにかくトレンドを取り入れた作品を製作しまくるというスタンスは揺るぎないものとなっていた。

そんな時にアメリカで『大地震』や『タワーリング・インフェルノ』といったパニック映画がヒットしていたことから、日本でもパニック映画を撮ってみようということでスタートした企画で、日本らしい題材とした場合に日本にしかなかった新幹線が選ばれたのだった。

1975年当時の東映としては相当奮発した作品で製作費5億3000万円に加え、千葉真一や高倉健など主役級の俳優を多数キャスティングするというオールスターキャストで挑んでいるから、とにかく出演者が豪華なのだ。

もはや犯罪の撮影方法

製作当時は国鉄も協力体制にあったが、のちタイトルを聞いた国鉄が当時「新幹線は安全である」というCMを放送していたのに新幹線が危険になるという作品に協力するわけにはいかなかったのと、それに対する模倣犯やいたずら電話を恐れたことから手を切られてしまう。

しかし、すでに製作をスタートさせていため、中止にするわけにもいかないし、タイムリミットもあまりないということで東映は盗撮やドキュメンタリーを装った偽の取材班による撮影という、犯罪スレスレというか、完全にアウトな方法にて一部のシーンを完成させている。

強引な尺稼ぎはもはや力業だ

この作品、とにかくつっこみ所も多い作品なのだが、特に気になるのが日本の警察のポンコツさが目立つ作品でもあるのだ。

詰めの甘さにゆって、犯人を逃がしてしまうという展開も酷いのだが、一番強引なのは、喫茶店のくだりだ。これは歴史に残るレベルの強引な展開である。

犯人が爆弾解除方法を描いた書類を置いておいた喫茶店が、何の前触れもなく、誰かに放火されたわけでもなく、何故か急に火事になって、書類が燃えてしまう。のちにこの書類が焼失してしまったという設定は、作品に必要な要素となっていくのだが、それにしても強引すぎるというか、反則的橋渡しと言っても過言ではない。

ここまでやると、もはや気持ちがいい!!

海外版は日本独特のぐだぐだ感を排除

この作品は、2カ月後には香港で公開され、翌年にはアメリカで公開された。海外編集版は、日本版にあるぐだぐだなシーンがカットされたことで逆にスタイリッシュなパニック映画として世界でも評価された。

のちに一定速度で走らなければ爆発という設定は『スピード』や『ヒート』などのハリウッド映画にも取り入れられる設定となっていった。日本でも『名探偵コナン』の劇場版第1作『名探偵コナン 時計じかけの摩天楼』などで設定が取り入れられているなど、のちの映画やドラマに大きな影響をあたえると言ってもいいだろう。

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