作品情報
2004年の第1作発売以降シリーズ累計6500万本を売り上げるカプコンの大ヒットゲームシリーズ「モンスターハンター」を、ハリウッドで実写映画化したアクションアドベンチャー。同じくカプコンの人気ゲームを原作に大ヒットを記録した「バイオハザード」シリーズの主演ミラ・ジョボビッチ&監督ポール・W・Sアンダーソンが再タッグを組んだ。エリート特殊部隊を率いる軍人アルテミスは砂漠を偵察中、突如発生した超巨大な砂嵐に襲われ、必死に逃げるものの一瞬にして巻き込まれてしまう。強烈な突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが目を覚ますと、そこは元いた場所とは違う見知らぬ異世界だった。その世界には近代兵器の通用しない巨大なモンスターが跋扈(ばっこ)し、そんなモンスターの狩猟を生業とするハンターがいた。アルテミスは元の世界に戻るため、次々と迫りくる巨大モンスターと激闘を繰り広げていく。『ワイルド・スピード SKY MISSION』『マッハ!』などにも出演するタイのアクション俳優トニー・ジャーや、『ヘルボーイ』『パシフィック・リム』ロン・パールマンが共演。日本からも『チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話』『ブレイブ 群青戦記』の山崎紘菜が参加し、ハリウッドデビューを飾った。
『モンスターハンター』レビュー
人間ドラマを追求するとなれば、薄っぺらいこと極まりないが、アクション娯楽作としては実にシンプルでまとまりがあって良い。
モンスターのデザインが忠実だったり、モンスターの体の一部を利用した武器の作成、その他にもゲーム内シーンをそのまま再現してみたりと、ゲームへの愛も伝わってくる。
流石オタク監督といったところだ。
海外においての知名度は、ここ数年でやっと知られてきたものであり、監督が今作を映画化しようと企画立案した2008年当時は、日本でこそ有名なゲームタイトルではあるが、海外では絶望的。そんな時に目を付けて、長年温めて1本の映画を製作した根気強さは「好き」だから出来たからなのであろう。
もともと、ストーリー性のないゲームを映画化するにあたって、ストーリーを付けるとしたら、こうなるだろうと思うだけに、称賛というまでではないが、一定のラインは超えてきている。
ライフルやガトリングといった現代武器でモンスターに立ち向かう様子は、画的には面白く、現代人とドラゴンの対決を描いた映画『サラマンダー』が好きな人なら楽しめるシーンがある。
低予算のテレビ映画やストレート映画なら、このテイストはよくあったりするが、どうしてもモンスターやクリーチャーと人間が同じ舞台でありながらも、分離しているようにみえてしまうところを、流石ハリウッド映画!ということもあって、お金と映像技術を使って、違和感のないシーンを作り上げていて、こういったバトルを待っていた映画ファンも少なくないだろう。
クオリティの高いB級アニマルパニック的側面もあるのだ。
1体1体をじっくりと倒していくという点でのあえてかもしれないし、続編を意識して出し惜しみしているのかもしれないが、登場するモンスターの種類が少ないのが難点。
当初のストーリー案としては、現代社会に現れたパラレルワールドから飛び出てきたモンスターと戦うというものだったらしいが、そこまでやってしまったら、もはやモンスターハンターの世界観は壊れてしまうだけに、その手前でやめたことでシンプルにまとまって映画的には、よかったのかもしれないが、モンスターハンター版『怪獣総進撃』をやりたいのであれば、それはそれでもよかったのかもしれない。
点数 77
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