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この映画語らせて!ズバッと評論!!『午前0時、キスしに来てよ』

この映画語らせて!ズバッと評論!!『午前0時、キスしに来てよ』

作品情報

みきもと凜の人気同名漫画を『兄に愛されすぎて困ってます』の片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)と『十二人の死にたい子どもたち』『銀魂』の橋本環奈の主演で実写映画化。優等生の花澤日奈々は、まじめすぎる性格で周りから一目置かれる存在だが、本当は王子様と恋に落ちるおとぎ話のような恋愛にあこがれる夢見がちな女子高生だった。ある日、日奈々の高校に国民的人気スターの綾瀬楓が映画の撮影でやってきた。エキストラとして参加することになった日奈々は、楓の飾らない素顔とやさしさに魅せられ、楓も日奈々の裏表のない実直さに次第にひかれるようになり、芸能人と一般人の誰にも知られてはいけない秘密の恋がスタートする。思いもよらぬ障害が2人に降りかかる中、日奈々をひそかに思い続けてきた幼なじみの浜辺彰が楓に宣戦を布告してくる。片寄と橋本が主人公の2人を演じるほか、彰役を眞栄田郷敦が演じる。監督は『ひるなかの流星』『四月は君の嘘』の新城毅彦。

『午前0時、キスしに来てよ』レビュー

楓の気持ちがいまいち見えない軽い恋愛感で構成されている

日本でもアメリカでも一般人と芸能人の恋愛を描いたシンデレラ・スートリーは数多くあるが、この映画も例外なくその部類のシンデレラ・ストーリーベースのラブコメディとなっている。

設定としては片寄涼太(GENERATIONS from EXILE TRIBE)が演じる、元アイドルで今は俳優として活躍中の楓は24歳で橋本環奈演じる日奈々は16歳ということで、格差&ちょい年齢差となっている。

出会いのきっかけは、たまたま日奈々の通う高校が撮影に使われたことで、エキストラとして出演することになったというもの。その後にたまたま楓がJKのお尻を観察しているところを日奈々が目撃してしまったというのがファースト・インパクト。

セカンド・インパクトは日奈々がたまたまいたゲームセンターに、またまた楓がいたこと、サード・インパクトは撮影場所付近をたまたま日奈々が歩いていたところを見かけて追いかけたこと。

お尻を観察するという性癖をもっていて、楓は芸能人だとしても、大人が自分の地位を利用してJKをナンパしている様にしか思えない部分もある。

出会いと恋愛に発展する過程が少し世間的に誤解されそうなものであり、劇中でも何故、相手が女子高生なのかという問題が発生しているものの、劇中で明確な回答を得ることがですぎ、記者会見でももその場しのぎに友人と言ってしまったことで、後づけのようにラスト付近で「気づいたら好きになっていた」 と言うものの、あまり腑に落ちないし、芸能人としてのキャリアが終わってしまうことを避けるために別れた後の描き方が

日奈々は忘れられずに、楓の残像を追いかけてしまているという様な風には語られているが、楓が日奈々を想う気持ちはあまり描かれておらず、そもそも楓がラストで日奈々のもとに駆けつけた理由は、日奈々の幼馴染の彰がおせっかいで送ってきた手紙を見たことであって、それがなかったとしたら、再会していないとなると、 楓にとっては、そこまでの関係だった様にもとらえられる。

原作を知らないから、原作はどうかわからないのだが、映画自体は軽い恋愛感で構成されているために、ある程度子供向けなのだと思う。

橋本環奈によって、コメディ色が増している

地方アイドル時代に「天使過ぎる」と一時期は話題になった、橋本環奈だが、『銀魂』や『今日から俺は』など福田雄一のドS演出の要望に答えるかのような体当たり演技によって、今ではすっかり顔芸全然OKのコメディ女優という印象が強くなってしまった。

そのために、この映画はコメディ要素もあるのの、どちらかと言うとラブストーリー色の方が強いのだが、橋本環奈のみせる昭和の漫画のようなリアクションと少し控えめな顔芸、そして「ずんぐりむっくりのまつぼっくり体形」や「お腹が出ている」という自虐ネタによって、完全にコメディにベクトルが向いてしまっている。

伏線回収が中途半端

この映画には、キャラクターの過去を匂わせる伏線が張られているのが、どれも消化不良となってしまっている。

日奈々との出会いのきっかけとなった楓のお尻フェチ要素だが、遊園地のシーンではメリーゴーラウンドの馬のお尻のサイズを測っていて「ついつい癖で」という、ちょっとそこまで行くと不気味なド変態ぶりを示している。

人間のお尻について触れるシーンは、日奈々との出会いのシーンのみでその後も何も語られなかったのなら、まだいいものの、メリーゴーラウンドの馬のお尻という飛びぬけたものを対象にするほどのお尻にとらわれた者という設定ではないと思うのだが...

デートしていて、ほかの女性のお尻を見てしまうという癖があるというなら物語に組み込めるが、逆に普段それがないのに、メリーゴーラウンドの馬にはしているという不気味さを感じてしまった。お尻フェチというのは、原作の通りらしいが、少なくとも映画においては、全くいらない設定である。

また楓は元アイドルグループのメンバーだったが、ある理由で脱退したことが劇中で明らかとなり、そのことで元メンバーとギクシャクしてしまっているということになっているのだが、和解シーンが省かれていて、いつの間にやら仲直りしてしまっている。

日奈々サイドも実は養子でそのためにわがままが言えず、ピアノをやりたいが、将来も不安だし、お金もかかるということで勉強に没頭しているという設定である時、楓がピアニストを題材とした作品に出演することがわかり、そのためにピアノの勉強をしているということが分かるシーンがあるのだが、ピアノが気になっているという設定なのであれば、そのシーンこそピアノを弾くシーンではないだろうか?それで一気に距離が縮むというものにしたらいいと思うのに、一切ピアノは弾かない...

その後、少しだけピアノを弾くというか触るだけに近いシーンは、なんとなく盛り込まれているのだが、完全に場違いである。

ピアノシーンがなかったのは、橋本環奈がピアノ弾けなかったのかもしれないが、別に吹替えでも何でも演出でどうとでもできると思う。

それほどピアノを推すのであれば、ピアノのシーンは絶対に入れるべきだったと思う

点数 62点

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