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この映画語らせて!ズバッと評論!『マレフィセント2』
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作品情報

名作ディズニーアニメ「眠れる森の美女」でオーロラ姫に永遠の眠りの呪いをかけたマレフィセントを主人公に、アンジェリーナ・ジョリー主演で実写化した『マレフィセント』の続編。前作に続き、マレフィセントをジョリー、オーロラ姫をエル・ファニングが演じる。マレフィセントがオーロラ姫との間に、恋愛でも血の繋がりでもない“真実の愛”を見つけてから数年後。オーロラ姫とフィリップ王子は、めでたく結婚することに。しかし婚礼の日、フィリップ王子の母イングリス王妃が仕かけた罠によってマレフィセントとオーロラ姫の絆は引き裂かれ、究極の愛が試されることになる。オーロラ役に『ティーンスピリット』『ネオン・デーモン』のエル・ファニング、イングリス役に『アントマン&ワスプ』『グリース2』のミシェル・ファイファー。『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』のヨアヒム・ローニングが監督を務める。

『マレフィセント2』レビュー

物語は前作から5年後

実際の映画の期間と同じく、前作『マレフィセント』から5年後が描かれる。オーロラとフィリップ王子は5年間何をしてたのかということはおいといて、5年後やっとプロポーズをしたフィリップと結婚することになるというのが今回の事の発端。

ふたつの国がひとつになるということで政治的な問題がかかわってくるし、ムーア国には妖精がいっぱい暮らしていて、アルステッド国の民は怖がっている。それを代弁するのが今回の悪役のメシェル・ファイファー演じるイングリス王妃。

妖精というかクリーチャーとも言うべき存在を脅威に感じるというのはごく自然な意見でそれをどうしようか…って考えたときイングリスは妖精を滅ぼそうとひそかに研究を重ね武器を作り、マレフィセントは「恐ろしい」というプロパガタンダを流していたという政治的調整期間に5年かかったのだろう。

お城に招かれたマレフィセントを怒らせることでイングリスの計画がスタートし、マレフィセントもまんまと策略にかかってしまうという何とも大人気ない展開になってしまう。

このイングリスの計画が遂行されてしまう前に、フィリップ王子がオーロラとの結婚を考えていたのであれば、いきなり妖精たちの国とひとつになりますなんてことを言うまえに、5年もあったんだから人々をある程度、口説いておくべきだった。その中で反発するものもいれば、共存を望むものもいるって設定にしておけばよかったのに、この映画の中では民はおまけみたいに扱われていて、結局お城の中の内輪もめみたいになっていて、設定としてはスケールが大きいのに物語のスケールが小さすぎる。

大虐殺の後にそれは…

今回はマレフィセントのルーツが少し明らかとなり、その中で自分が「ダークフェイ」という種族ということを知る。

その中で人間を憎む者もいれば、共存を望むものもいる…実はこの設定が結構あやふやで、見る限りそんなに人間どうこうって思っている人がいなくて、ある程度平和に暮らしている。誰からその住家が見つけられて、攻め込まれるかっていう緊張感や心配が特にあるわけでもない。

解決策として、単純に約束事を作ればいいのではないだろうか??人間は妖精を捕まえたり殺してはいけないし、妖精も人間を捕まえたり殺してはいけない。

その取り決めをしてないから、何時までたっても「脅威」だの「戦争」だのと言っているだけで学習能力がない。オーロラもフィリップも2人だけの世界でふわふわしていて、世論や自分の身の回りのことを親世代に投げていたことにも原因があると思う。

ファンタジーだから現実世界と比較するとおかしな点だらけということは言うべきではないのだが、それにしてもちょっと不自然さは気になってしまう。

結局、最後はイングリスの策略のまま、戦争が勃発して多くの妖精やダークフェイが死んでしまう。

マレフィセントが駆けつけて、イングリスと最終決戦後、唐突に戦いが収まるのだが、ダークフェイに関してはイングリスが黒幕だったと言われても訳がわからないし、結構な数の仲間が殺されているのに「戦いやめ!」で終われる心境じゃないはずなんだけど…この唐突さは『ミュウツーの逆襲』思い出してしまった。

ただ、ここで分かったのが…みんな言えばわかる人達なんだということ。

国が無駄な戦争をしていても、人と人は分かり合えるというメッセージなのでしょうか…全く機能してない!!

点数 60点

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