この映画語らせて!ズバッと評論!!『ロケットマン』

作品情報

グラミー賞を5度受賞したイギリス出身の世界的ミュージシャン、エルトン・ジョンの自伝的映画。並外れた音楽の才能でまたたく間にスターへの階段を駆け上がっていった一方で、様々な困難や苦悩にも満ちたエルトン・ジョンの知られざる半生を、「ユア・ソング(僕の歌は君の歌)」や「ロケット・マン」など数々のヒット曲にのせたミュージカルシーンを交えて描いていく。イギリス郊外の町で両親の愛を得られずに育った少年レジナルド(レジー)・ドワイトは、唯一、音楽の才能には恵まれていた。やがてロックに傾倒し、ミュージシャンを目指すことを決意したレジーは、「エルトン・ジョン」という新たな名前で音楽活動を始める。そして、後に生涯の友となる作詞家バーニー・トーピンとの運命的な出会いをきっかけに、成功への道をひた走っていくが……。日本でも社会現象となった大ヒット作『ボヘミアン・ラプソディ』で、降板したブライアン・シンガーに代わり映画を完成させたデクスター・フレッチャーがメガホンをとり、『キングスマン』『キック・アス』のマシュー・ボーンが製作を担当。同じく『キングスマン』シリーズでブレイクしたタロン・エガートンがエルトン役を務め、吹き替えなしで歌唱シーンもこなした。エルトン・ジョン本人も製作総指揮に名を連ねている。

『ロケットマン 』レビュー

ミュージカル畑のクリエイターが集結したエルトン・ジョンの名曲と共に波乱万丈な半生を描く!!

『キングスマン』のタロン・エガートンが吹替えなしでエルトン・ジョンの名曲を歌い上げるミュージカル映画。

『ボヘミアン・ラプソディ』の最終監督である、デクスター・フレッチャーとしてはミュージシャンの伝記を扱った作品の第2弾とも言われているが、『ボヘミアン・ラプソディ』の場合はブライアン・シンガーがほぼ完成させた状態であったため、『ボヘミアン・ラプソディ』と比べるのは少し違うと思う。

『ボヘミアン・ラプソディ』の場合は歌唱力の問題で実際のクィーンの歌を吹替えていたのに対して、今回はタロン・エガートンが全曲吹替えなしで歌っている。もしデクスター・フレッチャーが最初から『ボヘミアン・ラプソディ』を手掛けていたら、吹替えなしだったのかもしれない。

デクスター・フレッチャーは2013年にミュージカル映画『サンシャイン/歌声の響く街』も手掛けており、脚本家のリー・ホールは『リトルダンサー』そして公開を控えている『キャッツ』を手掛けている脚本家。ミュージカル映画のノウハウは申し分ない。

大物アーティスト、エルトン・ジョンのただ両親に普通に愛されたかった少年時代から波乱に満ちた半生…栄光、転落、酒、ドラッグ、同性愛などなど暗い話題もポップに感じさせてしまうのがミュージカル。重すぎてもいけないし、軽すぎてもいけないという絶妙なバランスで見事に構築されている。

あえて言うなら、ほとんどタロン・エガートンの独占ライブになってしまっているから、他のキャラクターにも歌うシーンをもっとあたえてほしかった。

2016年からエルトン・ジョンを演じることは運命だった?

実はタロン・エガートンがエルトン・ジョンに関わっていたのは、今回が初めてではない。

すでに続編も決定している、2016年のミュージカル・アニメ『SING』ではゴリラのジョニー役の声を担当しており、このジョニーが最後に披露する曲がエルトン・ジョンの「I’m Still Standing」であり、『ロケットマン』のラストでも使われているのが同じ 「I’m Still Standing」 なのだ。

デクスター・フレッチャーはそれより前に『イーグル・ジャンプ』でもタロン・エガートンを起用しているが、キャスティングの後押しをしたのは『SING』かもしれない。

またタロン主演のアクション映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』では、エルトン・ジョンが本人役で出演していることから、共演していたりと、タロンはエルトンを演じる運命だったのかもしれない。

やはり名曲! Your Song!!

エルトン・ジョンと言えばこの曲!と言うべき名曲「ユア・ソング」

他の曲は知らなくてもこの曲だけは知っているという人も多いはず。

日本でもドラマ『イグアナの娘』の主題歌に使われ、『ムーラン・ルージュ』などの映画にも何度か使用されている。国内外の多くのアーティストによって何度カバーされる名曲中の名曲の誕生秘話が語られるのだが、何故だろう…涙がポロリと落ちてしまう。

実家でパンツ一丁で起きてきたエルトンがバーニーが朝食を食べながら書いていた卵のシミがついた歌詞に即興で作曲して誕生した「ユア・ソング」

あらためていい曲だと思ったし、エルトンはやっぱり天才なんだと痛感するシーンでもある。

次はマドンナの伝記映画に着手できるか?!

2017年に企画が浮上したマドンナの伝記映画『ブロンド・アンビション(原題)/ Blonde Ambition』は挫折し、製作にいたらなかったが、デクスター・フレッチャーがマドンナの伝記映画を熱望しているとか!!

この『ロケットマン』を観ればマドンナもOKサイン出してくるだろうし、そうなるとマドンナは誰が演じるのか、期待が高まる。

実は今作に『ボヘミアン・ラプソディ』のフレディ・マーキュリーを登場させるという企画もあったらしい。デクスター・フレッチャーには伝記ミュージカル・ユニバースを作ってもらいたいものだ。

ロバート・ダウニーJr主演の『シャーロック・ホームズ3』の監督がすでに決定しているため製作されるとしても2021年以降になりそうだ

デクスター・フレッチャーの今後の活躍から目が離せない!!

点数 88点

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