この映画語らせて!ズバッと評論!!『劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer』

この映画語らせて!ズバッと評論!!『劇場版仮面ライダージオウ Over Quartzer』

作品情報

2018年9月からテレビ放送を開始し、平成仮面ライダーシリーズとして記念すべき20作目となった「仮面ライダージオウ」の劇場版。消滅の危機にある仮面ライダードライブを救うため、1575年の戦国時代へやってきた常磐ソウゴ/仮面ライダージオウたちは、後世で「魔王」と言われる、かの有名な織田信長と出会う。さらに、そんなソウゴたちの前に「歴史の管理者(クォーツァー)」が立ちはだかり、その傍らには不敵な笑みを浮かべるウォズの姿があった。織田信長役は映画「エミアビのはじまりとはじまり」や、auのCM「三太郎シリーズ」の一寸法師役で知られる俳優の前野朋哉。ダンス&ボーカルグループ「DA PUMP」が主題歌を担当し、メンバー全員が歴史の管理者役で出演する。『騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』と2本立て上映。

『 劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer』レビュー

スパイダーバースに影響を受けたのか? 夏休み映画なのに…まさかの自虐&ネタ映画!

『仮面ライダーアギト』『百獣戦隊ガオレンジャー』から始まった毎年恒例の東映特撮ライダー&戦隊夏休み映画枠。

世界観の拡張から仮面ライダーは単独映画も公開されるようになった(戦隊は199ヒーロー以外はVシネ用を劇場公開しているため省く)

夏のライダー&戦隊はあくまでテレビシリーズの劇場版として比較的に正統派な内容で攻めていた。今回も「新の最終回」と言われているが、どうやら平成ライダーとしての最終回ということでジオウ自体の最終回ではなく、テレビシリーズの間のエピソードとなるが、どこの時系列に位置しているのかよくわからない。

ネタバレになるが、ISSAの正体は常磐SOUGO…主人公の常磐ソウゴは、実はライドウォッチを集めるために選んだ替え玉だったという衝撃的事実。

つじつまが合わないのは今に始まったことではない

テレビシリーズでずっと描かれてきた最悪の魔王オーマジオウになるかならないかで葛藤していたという点で実は常磐SOUGOがオーマジオウだったということで納得させられた。オーマライドウォッチも敵から奪うかたちで手に入れるというスマートな展開を予想したのだが…実はオーマジオウはテレビシリーズの通り常磐ソウゴ自身の未来の姿であるということが判明してからは????の連続だった。

テレビ版で仮面ライダードライブのライドウォッチだけ手に入れてないという内容が触れられていたが、その間としても最終回後としても不自然。結局、つじつまが合わない。テレビシリーズの敵のタイムジャッカーは何してるの?とか疑問点は尽きない。

しかし、つじつまが合わないというのは今に始まったことではない。『仮面ライダー龍騎』の劇場版も最終回として公開されたが、結局は別のタイムラインということになったし、『仮面ライダーブレイド』の劇場版もテレビ版の最終回の後としてはおかしな点が多い…

どうしてもテレビシリーズにつながるという内容にしてしまうと、つじつまが合わなくなるのは今に始まったことではない。映画の企画自体がテレビの前半で始まるため、テレビシリーズの内容の変更などによって、きっちりとスマートにテレビシリーズにつなげるということ自体が不可能の近いのだ。指摘回避のため、劇場版はパラレルワールド設定にした作品も多い。

今回に関してはタイムトラベルを軸とした作品ということから、別のタイムラインと言ってしまえば一応は解決できるから、つじつまの合わないという点には、これ以上はテレビシリーズの最終回で説明があることを期待して、あえて触れないようにしておこう。

映画前作『平成仮面ライダー20作記念 仮面ライダー平成ジェネレーションズ FOREVER』では、公開までシークレットにされていたゲストして『仮面ライダー電王』の主演で今では映画やドラマにひっぱりだこの佐藤健が出演したことで ゲスト出演が誰かと期待していた人は多いはず…

仮面ライダードライブの内容に関わるということで主演だった竹内涼真がトプライズ登場するかと思われていたがドラマで共演している佐野岳が出演しただけに別にそこまでのサプライズではない、となると大穴で仮面ライダークウガのオダギリ・ジョーを期待していたのだが…まさかの「そこ?!!」なゲストには誰もが驚いただろう。

攻めたな!まさかの仮面ノリダー!!!!!!

まさかの仮面ノリダーこと木梨猛が登場するのだ!!

この映画に登場する敵の目的は「平成は仮面ライダーの世界観もバラバラだし、全体的にガチャガチャしてるからやり直す」という言ってみれば製作サイドの自虐的かつユーザーの批判的要素を反映したようなメタ的なもので、その中にもテレビの番組企画やネット配信による別ラインストーリーなども含まれていて、その象徴とされる代表として仮面ノリダーが登場するという演出は見事!!しかも、正統派ラインとも言える夏休み映画枠にそれをぶつけてくるとは…

しかも登場するのはノリダーだけではなく、番組企画で誕生した稲垣吾郎が変身した仮面ライダーG( 稲垣吾郎本人は登場しなかった)や舞台『仮面ライダー斬月』、ゴライダー、仮面ライダーブレン、漫画版仮面ライダークウガとスパイダーバース状態のなんでもアリなネタ展開に発展する。

個人的に漫画版仮面ライダークウガをOKとするなら、『クレヨンしんちゃん』のテレビスペシャル企画で仮面ライダー電王とコラボして商品化までされた「しん王」を出してほしかった。

ただ…正当ラインの平成仮面ライダーのゲスト出演者枠が稲葉友とクリス・ペプラーというのは寂しい。テレビシリーズでは賀集利樹、半田健人、佐野岳、須賀貴匡、佐藤祐基などが出演しているというのに映画としては寂しい。テレビシリーズの最終回を期待したいところだ。

点数 65点

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