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この映画語らせて!ズバッと評論!!『さんかく窓の外側は夜』原作の特徴的ともいえるBL要素を省いて何を描くのか!!

この映画語らせて!ズバッと評論!!『さんかく窓の外側は夜』原作の特徴的ともいえるBL要素を省いて何を描くのか!!

作品情報

ヤマシタトモコの同名コミックを岡田将生と志尊淳のダブル主演で実写映画化し、「霊が視える男」と「霊を祓える男」の心霊探偵バディの活躍を描いたミステリー。書店で働く三角康介は、幼い頃から幽霊が視える特異体質に悩まされていた。ある日、康介は書店にやって来た除霊師・冷川理人に勧誘され、一緒に除霊の仕事をすることに。刑事・半澤から1年前に起きた連続殺人事件の調査を依頼された2人は、やがて遺体を発見するが、その遺体には呪いがかけられていた。真相を探るうち、彼らは自殺した殺人犯の声を度々聴くようになり……。ストーリーの鍵を握る謎の女子高生・非浦英莉可(ヒウラエリカ)役で、「欅坂46」脱退後初の映画出演となる平手友梨奈が共演。『おじいちゃん、死んじゃったって。』の森ガキ侑大が監督を務め、『重力ピエロ』の相沢友子が脚本を担当。

『さんかく窓の外側は夜』レビュー

様々な国の映画、ドラマが溢れかえっている中で、どれだけ他の作品と差別化するかということになってくるが、今作の原作は、BL要素と除霊というものを掛け合わせることで特徴をもたせているわけだが、映画ではBL要素が省かれているのだ。全くないかといえば、感覚的には、なくはないが...ごっそりと省かれている。

原作も直接的ではなく、感覚的にBL部分を描いているだけに、そもそも感覚的なものが更に感覚的にされてしまっているのだ。

別にBLを求めているわけではないのだが、作品の特徴的要素がBLであれば、それは残すべきだし、そこを省くなら、そもそも映画化する必要もないのではないだろうか。

尺の問題があるからだろうが、世の中にさまよう霊たちの除霊シーンは、ダイジェスト的に処理されてしまっていて、描きたいものは、主人公たちの過去のトラウマ部分であって、最終的に除霊どうこうのくだりの方がおまけ要素になっていて、ここまで原作の魅力を薄めていることが謎でならない。

カルト教祖が出てきて、自分で呪いをかけておいて、呪いを取り除く自作自演によって、信者を増やしていくという構造が、なんだかビジネスとしての信仰宗教のリアルな部分を観ているようで、題材としては、なかなか攻めたようであり、挑戦心はよかったのだが、全体的に構成自体のバランスが悪いし、無理やり収拾しようとしているのか、あやふやな点や勢いによる力業感が多く感じられる。

非浦英莉可がなんだか被害者のように扱われているが、どう考えても猟奇殺人自体は楽しんでやっていたようにしか思えない。例えばオウムのサリン事件の関係者が上の信者によって指示されたから、仕方なかった、被害者だと言って通用するだろうか。

中学生が考えた物語ではないのだから、北朝鮮ミサイル問題を描くのであれば、北朝鮮の政治的な状況を描かないといけないのと同じことで、信仰宗教に触れるのであれば、フィクションであってもある程度のリアリティは必要に思える。

クライマックスの呪いに立ち向かうシーンの演出はスタイリッシュであるだけに、ミニシリーズでもいいから5話ぐらいはドラマ版を放送するべきだった。映画版の前にドラマとして補足的に付け加えている作品がよくあるが、これこそそのスタイルでやるべきだったのではないだろうか。

単純にスーパーナチュラルテイストのドラマを導入したあとで、今作の投入であれば、違和感なくスムーズに映画に導けたのではないかと思うだけに、企画自体もそうだが、映画のプランニング自体に問題があったように思える。

点数 70

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