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THE映画紹介『ステイン・アライブ』ディスコからブロードウェイを目指す突拍子もない発想のダンス映画!!

THE映画紹介『ステイン・アライブ』ディスコからブロードウェイを目指す突拍子もない発想のダンス映画!!

THE映画紹介とは?

THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。

アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!

今回紹介するのは『ステイン・アライブ』

作品情報

1978年の大ヒット作『サタデー・ナイト・フィーバー』の続編で、シルヴェスター・スタローンが脚本・監督を担当。トニー・マネロはかつてのディスコ・キングだった事に虚しさを感じ、現在はブロードウェイを目指していた。しかし、なかなか思うようには行かずオーディションにはことごとく失敗してしまう。そんな時、彼の前に美しいリード・ダンサーのローラが現れる。彼女との中に一つの可能性を見い出したトニーは一緒に組もうと彼女に持ちかける……。

『 ステイン・アライブ 』基本情報

1983年製作/96分/アメリカ
原題:Staying Alive

監督: シルヴェスター・スタローン

出演 : ジョン・トラボルタ、シンシア・ローズ、フィノラ・ヒューズ、フランク・スタローンほか

短評

ディスコダンス映画として有名な『サタデー・ナイト・フィーバー』に続編があることはご存じだろうか。主演はもちろん前作と同じで、最近では何だかよくわからない路線を突っ走っているジョン・トラボルタだ。

1983年に『ランボー』『ロッキー』などの俳優としても知られ、当時から監督や脚本など映画製作に積極的に関わってきたシルヴェスタ・スタローンが製作・監督・脚本を手掛けた。

共同製作として『ヘアー』『スウィーニー・トッド』などミュージカル舞台製作の経験があるロバート・スティグヴッドが参加し、音楽を担当するのは前作と同じくビージーズに加え、スタローンの弟であるフランク・スタローンも参加している。

圧倒的リアリティとミュージカル舞台の厳しさを演出するために、実際にダンスや舞台経験のある役者やスタッフを揃えた本作。ヒロインのジャッキーを演じるシンシア・ローズも3歳からダンスを始め、17歳で歌手兼ダンサーとしてデビューした。残念ながら『フラッシュダンス』の主役オーディションを受けて落選したが、フロアダンサー役を掴み、それが目に留まり今作への出演にも繋がったのだ。

もうひとりのヒロインであるローラ役を演じるフィノラ・ヒューズも3歳からダンスを始め、11歳でロンドンのオペラ公演で舞台デビューを果たしている。その他にも『キャッツ』や『歌と踊り』などにも出演し、今作には2500人のオーディションの末、役を勝ち取った。

振付師役ジェシー役のスティーヴ・インウッドも舞台経験者と、隅々まで作り物ではない、リアリティへの拘りはスタローン的監督業の特徴的なスタイルとも言えるだろう。

物語の舞台となるのは、ニューヨーク、ブロードウェイ。前作『サタデー・ナイト・フィーバー』から5年後の設定となっており、かつてディスコ・キングと呼ばれたトニー・マネロは夢を追い求めてニューヨークに行くといくが、地元ではスターでも天才やスター達の渦巻く本場では、自分の存在が小さく見えてしまいがちになる中、挫折や葛藤を乗り越えて、成長していくという典型的なサクセスストーリーではあるが、細部に拘った演出が物語にリアリティを与えていて、別の作品とは差別化がしっかりされているのだ。

『サタデー・ナイト・フィーバー』のダンスシーンは、映画史に残るダンスシーンであったが、今作でみせるトラボルタのダンスシーンは別もの。これが続編なのかと言うほどの別ジャンルのダンスを披露していて、遊びのダンスが仕事のダンスに変わるという、趣味の領域から、実際にダンスや音楽で生活していこうとすると…という現実的な音楽・芸術業界の変化をダンスの違いによって表しているのだ。

トラボルタは前作の他にも『グリース』などダンスシーンを披露する映画には、何本か出演しているし、全ての作品を観ているつもりではあるが、トラボルタのダンス映画といえば、個人的には今作である。

ジョン・トラボルタが踊る作品

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