THE映画紹介とは?
THE映画紹介とは…劇場公開中には観れなかったもの、公開中に観たんだけれども…レビューする前にリリースされてしまったもの、単純に旧作と言われるものを独自の偏見と趣味嗜好強めに紹介するもの。
アメリカ映画、インド映画、ドイツ映画、アジア映画、アニメ、ドキュメンタリー….なんでもあり!!
今回紹介するのは『悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲』
作品情報
ホラー映画「悪魔のいけにえ」のシリーズ第3弾。テキサスに潜む人肉嗜好一家が残虐な殺人を引き起こす。監督はジェフ・バー。製作はロバート・インジェルマン。脚本はデイヴィッド・J・スコウ。キャラクター創造は『悪魔のいけにえ』『悪魔のいけにえ2』を監督したトビー・フーパー。撮影はジェームズ・L・カーター。音楽はジム・マンジー、パット・レーガン。編集はブレント・ショーンフェルド。美術はミック・ストローン。特殊メイクはロバート・カーツマン、グレッグ・ニコテロ、ハワード・バーガー。出演はケン・フォー、ケイト・ホッジ。
『悪魔のいけにえレザーフェイス逆襲 』基本情報
1989年製作/アメリカ
原題:Leatherface The Texas Chainsaw Massacre
監督: ジェフ・バー
出演 : ヴィゴ・モーテンセン、ケイト・ホッジ、ケイン・ホッダーほか
短評
トビー・フーパーが手掛けた前2作とは異なり、監督は『パンプキンヘッド2』「パペット・マスター」シリーズのジェフ・バーが務め、脚本は『クリッター3』のデビッド・J・スコウという、嫌な予感しかしないのだが、その通りである。
『ロード・オブ・ザ・リング』や『ヒストリー・オブ・バイオレンス』のヴィゴ・モーテンセンが30代頃に出演した作品ではあるが、この頃は、のちにアカデミー賞にノミネートされる様な俳優に成長すると誰が思っただろうか…
今作は『悪魔のいけにえ』の続編といっていながらも、実はリメイクに近く、前作とは繋がりはなく、大まかな設定として、いくつか共通する部分がある程度。
旅行中、移動中の若者たちがソーヤー家の餌食になるというテイストは、1作目と同じであり、カメラワークや演出にも1作目のオマージュがやり過ぎなぐらい散りばめられていて、リメイクよりもパチもの感がしてしまう。
レザーフェイスことババ・ソーヤーも1作目のガンナー・ハンセンや2作目のビル・ジョンソンと比べても今作で演じたR・A・ミハイロフには、迫力が掛けており、巨漢で猛獣のように襲いかかってくる恐怖というのが全く感じられない。
残酷描写もあることはあるのだが、肝心なシーンは映らなかったりして、スプラッターホラーのくせにワザと見せないようにしている様で、監督が今作に求めた趣旨がよく理解できない。
何かと残念な要素の絶えない作品ではあるが、比較的人気の高い前2作に比べて、レネー・ゼルウィガーやマシュー・マコノヒーが出演していた『悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス』同様に、人気があまりないため、DVDを置いているレンタル店も少ないだけに、興味があるのであれば、なくなってしまわないうちに観ることをおすすめする。
監督のジェフ・バーだが2018年には、まだまだ懲りずに「パペット・マスター」シリーズの新作『Puppet Master: Blitzkrieg Massacre』(日本未公開)を監督しており、他にもプロデュース作品などと実は予定が詰まっている充実した二流のB級映画人である。トビー・フーパーやジョン・カーペンターのように一流のB級映画人には程遠いかもしれないが、これはこれでジェフ・バーの生き様である
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