この映画語らせて!ズバッと評論『アリータ バトル・エンジェル』

この映画語らせて!ズバッと評論『アリータ バトル・エンジェル』

作品情報

木城ゆきとによる日本のSF漫画「銃夢(ガンム)」を、同作の映画化を長年にわたり熱望していた『ターミネーター』『アバター』のジェームズ・キャメロンの脚本・製作により、ハリウッドで実写映画化したアクション大作。監督は『シン・シティ』『プラネット・テラー』のロバート・ロドリゲス。主人公アリータ役は『バードボックス』「メイズ・ランナー」シリーズのローサ・サラザールが務め、いずれもオスカー俳優である『ジャンゴ』『ゼロの未来』のクリストフ・ワルツ、『ハルク』『アメリカン・バーニング』のジェニファー・コネリー、『グリーンブック』『ムーンライト』のマハーシャラ・アリが共演。数百年後の未来。スクラップの山の中から奇跡的に脳だけが無傷の状態で発見されたサイボーグの少女アリータは、サイバー医師のイド博士によって新たな体を与えられ、目を覚ます。しかし彼女は、自分の過去や今いる世界についてなど、一切の記憶が失われていた。やがてアリータは、自分が300年前に失われたはずの最終兵器として作られたことを知り、そんな兵器としての彼女を破壊するため、次々と凶悪な殺人サイボーグが送り込まれてくる。アリータは、あどけない少女の外見とは裏腹の驚異的な格闘スキルをもって、迫り来る敵たちを圧倒していくが……。

『アリータ バトル・エンジェル』レビュー

映像技術によってCGIキャラと人間の違和感のなさが極限にまで近まってきた

映像技術によってCGキャラと人間の違和感のなさが極限にまで近まってきた

今まで『ジャングル・ブック』のように動物CGと人間の融合が自然となってきた中、アリータは目がデカいと言っても人間モデルということもあって、映像技術という面では最先端だと言っていいし、盛り込まれているアクションの数々も見ごたえ十分。

最近、元気のなくなってしまった3D映画への起爆剤となるアトラクション映画だから、映画館で観るべき作品ではある。

この映画化の企画が発表されたのが2000年前後で完成までに20年もかかったわけだが、すぐに製作していたとしたら、当時の映像技術ではまだここまでの表現は無理だっただろう。

結果的に延期し続けてよかった気がする。

目のデカさの意味

この映画で一番気になるのがアリータの目のデカさの只ならぬ違和感ではないだろうか。

これは原作の「銃夢」というか日本の漫画が原作であるというリスペクトによるもの。

アドバイスしたのは日本のアニメ・特撮オタクで『ヘルボーイ』『パシフィック・リム』の監督、ギレルモ・デル・トロだったとか。

日本の漫画=目がデカいというのが外国人の一般的な印象。

それを取り入れることで「日本の漫画が原作なんですよ」ということを言いたいのだということと、これは個人的な解釈によるものだが、目がデカいのはアリータだけではなく、かつて存在していたサイボーグの軍団も全て目がデカいのだ。

これはサイボーグを日本の美少女フィギュアの進化系と見立てているからではないだろうか。

描きたいシーンは完璧だが映画自体がその犠牲になっている

製作サイドいわく、描きたかったのがモーターボール・シーンだったらしく、確かにモーターボールのシーンは迫力満点で見ごたえ十分と言っていいのだが、そのシーンに時間をついやしたことで、作品として、映画としての目的が全体的に霞んでしまっている。

テレビシリーズならまだしも、映画という限られた時間の中で原作すべての内容をまとめるわけにはいかないことを考えると、ピックアップする部分はそこではないし、詰め込みすぎて時間の足りなさがキャラクターの心情の変化の雑さに明確に現れすぎてしまっいて、敵だったはずの人が何故心動かされたのかとか、あんなに反対していたはずのモーターボールへの参加に積極的になったりだとか...せっかくジェニファー・コネリーやクリストフ・ワルツという名優を使っているのに勿体無い。

アリータの自分は何者だったのかということと、上の世界「ザレム」を中心に描くべきだった。

描きたかったと言うモーターボールが結果的にストーリーを邪魔している。

現在、『ターミネーター ダークフェイト』が2019年公開、更に『アバター』が5まで製作すると発表しているジェームズ・キャメロン...続編なんか作る気ないでしょ!!っていうか作る時間がないだけに中途半端感満載の映画になってしまった。

実は監督はロバート・ロドリゲス

予告にもジェームズ・キャメロンが登場して語っているから、てっきりジェームズ・キャメロン監督作品かと思いきや、実は『シン・シティ』や『スパイキッズ』のロバート・ロドリゲスが監督している。

と言ってもロバート・ロドリゲスらしさが死んでしまっていて、今までのロバート・ロドリゲス作品の中で断トツ1位のロバート・ロドリゲスらしくない作品。

唯一、主演のローラ・サラザールがキューバ出身のラテン系というところぐらいじやないだろうか?

アリータ役にアマンダ・セイフライドは駄目だったのか?

アリータを初めて観たとき思ったのが

アマンダ・セイフライドに似てる...ってこと。

『テッド2』ではその目の大きさから『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムに例えられていたアマンダ・セイフライド。原作に近く漫画的でエキゾチックにしたかったからかもしれないが、目の大きさから言えばアマンダ・セイフライドも当たり役ではないだろうか?

ローラ・サラザールと年齢もほぼ同じだし、アマンダならそこまで目を誇張しなくても違和感なかった気もする。

ちょっと言いたいシーン(ネタバレ)

言いたいことが沢山ある映画ではあるのだが、一番気になるシーン。

アリータがBARカンザスを訪れ、グリュシカを一緒に倒してほしいとハンターウォーリアー達に頼むシーンで、結局誰も協力を申し出ず、結果的に乱闘騒ぎになり、そんなところに運悪くグリュシカがやってくるというシーン。

グリュシカの前にアリータが以前、道で助けた犬か現れグリュシカに向かって吠えるのだが、アリータの目の前で殺されてしまう...

手の届くところにいる犬を何故助けない!!殺されるまでに時間ありましたよね???

その犬の血を何故か目の下に塗るアリータ。この意味も特にない目り下の赤く塗るシーンのために違和感ありまくりのシーンを盛り込んできたのかが謎でならない。

その後、グリュシカと戦いになり、大きなな傷を負ってしまうアリータだが、そこに助けにきた中に、BARにいたハンターウォーリアーでサイボーグ犬使いマクティーブもいて「犬を傷つけるやつは許さない」って言うけど...

だったら殺される前に助けなさい!!あなた見てただけじゃないの!!!!

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